見た目が悪くなったブリッジをコンポジットレジンで修復した症例
執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
コンポジットレジンによる審美修復の治療例(Before&After)と解説
治療前
治療後
こちらの患者さまは「金属のブリッジを見えるところだけ白くしたい」との主訴で来院されました。
治療前の画像は上顎右側に以前に装着された保険で製作したブリッジです。インレーブリッジと呼ばれる形態のブリッジですが、歯を必要以上に削らないようにと工夫して製作された機能的には全く問題のない補綴物です。
しかしながら見ての通り白い歯の歯列に金属が見えるので、特に審美的欲求の高い女性にには好まれないことが少なくありません。一般的な治療方法では、この金属のブリッジを除去して、セラミックやジルコニアなどの白い材質のブリッジに作り変えることがほとんどだと思われます。
しかしながらブリッジの交換を行う場合には、特にセラミックやジルコニアを使用する場合には、多くの歯質を削らなければなりません。せっかく歯を削らないようにとインレーブリッジの形態にしたのに、作り変えることで歯を削ってしまえば保持されてきた機能が損なわれてしまう可能性が高まります。
そこで今回は、このブリッジを維持したまま目に見える金属のみを白くする方法で修復治療を行いました。下地が金属なので隣在する天然歯の色に精密に合わせることはできませんが、治療後の画像のような白い歯に修復することが可能です。
費用に関してもブリッジ交換であれば高額な費用が予想されますが、今回の方法であれば費用も抑えることができます。このようなケースにおいて高強度接着性コンポジットレジン修復法は非常に優れた方法であると考えます。
年齢・性別 | 30代女性 |
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治療期間・回数 | 1日・1回 |
治療費(税込) | 高強度接着性コンポジットレジン修復 33,000円 |