上段写真が初診時写真となります。上段左端写真、口蓋面観から前歯２本が出ている様子が見ることが出来ます。上段右端の下顎前歯部の写真から、下顎前歯部2本も前方へ突出している様子がわかります。下顎の前歯部が前方へ突出することで、上顎前歯部に強く接触し上顎前歯部が前方へ出たと考えられます。

現在の状況は上顎前歯部に下顎前歯部が噛み込んでいる状態なので、上顎前歯部を中に入れる力を加えても歯は中に入りません。まずは下顎前歯部を中にいれて上顎前歯部を中に入れるためのスペースを獲得する必要があります。

今回は上下同時に治療を開始しました。下顎前歯部は６個のアライナー使用で右端下段写真にあるように突出している前歯が中に入りました。上顎前歯部は、左端下段写真にあるようにアライナー９個の使用で前歯部が中に入っている様子が確認できます。治療期間9ヵ月で主訴の解決が成されました。

今回のケースはアライナー矯正装置を用いた部分矯正となりますので、治療の終わり方は患者さん自身が満足した時点で終了となります。今回のケースもまだ改善できる余地は残っていますが患者さんの希望により下段写真をもって終了となりました。