叢生・八重歯(軽度)の矯正治療例(10代男性 1年3ヵ月)
執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
叢生・八重歯(軽度)の治療例(Before&After)と解説
年齢・性別 | 10代男性 |
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治療期間 | 1年3ヵ月 |
抜歯 | なし |
治療費(税込) | 330,000円 |
備考 | 治療方法:マルチブラケットストレートワイヤーテクニック+エッジワイステクニック |
歯並びを治したいとの主訴で来院された患者さまです。上段初診時の写真を見ると上下前歯部に軽度の叢生があります。また上段両端の歯列の全体像写真から歯列の狭窄(歯列の幅が狭い状態)が確認できます。歯列の幅が狭くなると歯が並ぶスペースが不足し、歯並びがガタガタになる傾向があります。したがって積極的に上下顎ともに歯列の拡大を図りました。
歯列の拡大に伴い、ワイヤーの力によって歯は自然と並び始めます。それでもスペースが足りなかった下顎の前歯部においてはIPR法によりスペースを確保しました。段階を踏んでワイヤーの太さを変えて歯根に力を伝えて歯体移動(歯が歯の根とともに平行に動く)を促します。これにより、後戻りを抑える事が期待できます。軽度の叢生症例ですが十分に時間をかけることが大切であると考えます。
IPR法・・・歯のエナメル質を僅かに削り、歯幅を小さくすることによって、歯が収まるスペースを作り出す処置。