子ども反対咬合の矯正治療例(8歳男児 治療期間9ヶ月)
執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
子ども反対咬合の治療例(Before&After)と解説
年齢・性別 | 8歳男児 |
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治療期間 | 9ヶ月 |
抜歯 | なし |
治療費(税込) | 82,500円 |
備考 | 拡大床を使用した矯正治療 |
上段写真が初診時8歳の口腔内写真となります。下顎前突が認められます。下顎前歯がすべて反対咬合になっている状態です。小児における下顎前突の治療方法は様々で、使用する装置により開始時期や治療期間が異なります。
反対咬合改善のための治療開始時期は、永久歯である上下前歯部8本が萌出完成期です。小児の矯正治療はできる限り治療を効率的に進め、短期間で終了することが望ましいと考えます。治療期間が必要以上に伸びると、治療に嫌気がさし、とくに可撤式タイプの矯正装置においては装着頻度が下がり、効果が減弱することがしばしば見受けられます。
したがって装置の慣れや、MTFなどを狙ってあまりに早くから治療を開始すると、改善するまでに長期を要することが少なくありません。今回のケースでは拡大床を用いて下顎前突の改善を図りました。