アライナーによる部分矯正治療例(40代女性 治療期間1年3ヵ月)
執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
アライナーによる部分矯正治療例(Before&After)と解説
年齢・性別 | 40代女性 |
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治療期間 | 1年(下顎:アライナー9個使用) 1年3ヵ月(上顎:アライナー11個使用) |
抜歯 | 無し |
治療費(税込) | アライナー矯正 264,000円 |
上下顎前歯部の叢生改善を主訴として来院されました。本人よりワイヤー矯正はしたくないとの希望があり、今回はアライナー型矯正装置を用いた治療となりました。
全顎矯正か部分矯正かの選択については、治療期間をできるだけ短くしたい、前歯部のみ改善できれば良いとのことでしたので、部分矯正となりました。改善ポイントは前歯部叢生と加えて上下前歯部正中のズレとなります。
叢生を改善するためには、歯を並べるためのスペースが必要となります。
今回はIPR法(歯と歯の間を削合することでスペースを得る方法)を用いてスペースを獲得しました。1歯あたりの削合量は0.2mm程度なので、多数歯に分散して削合を行う必要があります。
まずは歯を後方へ動かし、前歯部にスペースができてきたら、中に入り込んでいる前歯を前方へ動かします。ひとつのアライナーで歯を動かせる距離は0.2~0.3mm程度です。最低2週間装着して歯が動いたことが確認できたら次のアライナーへ交換します。この繰り返しとなります。
今回のケースではおおよそ1ヵ月に1個のアライナーのペースで進みましたので、上記の個数と期間が必要となりました。