すきっ歯(空隙歯列)の矯正治療例(40代女性 治療期間約4ヶ月)
執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
すきっ歯(空隙歯列)の治療例(Before&After)と解説
年齢・性別 | 40代女性 |
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治療期間 | 4ヶ月 |
抜歯 | なし |
治療費(税込) | 55,000円 |
備考 | アライナー矯正(マウスピース型矯正装置) |
初診時の写真ですが、上段写真で分かるように前歯が前方へ突き出て離開をおこしている状態です。下顎の前歯が上顎の前歯に強く当たるようになり、突き上げるかみ合わせの力により、上顎の前歯が前方へ突き出たと考えられます。
歯周病に罹患している場合に良く見受けられる所見ですが、今回のケースも歯周病による上顎前歯部を支える歯槽骨の喪失が認められます。このようなケースの場合は矯正治療を行い審美的回復を得た後においても、後戻りがが懸念されます。そのことを踏まえたうえで十分なインフォームドコンセントが必要となります。
今回のケース治療内容の難易度は低く、アライナー矯正もアライナー個数が僅か3個、治療期間も4か月程度で終了となりました。今後、後戻りする確率が高いことから、アライナー装置は約1年かけて外していく予定です。
始めの4か月は食事以外は装着、次の4か月は就寝時装着、最後の4か月は週末のみで、装着時にきつく感じるようであれば歯と歯の固定も考慮する。このように段階的に加わる力を弱めていくことで後戻りの抑制を図ります。