上の前歯の部分矯正治療例(20代女性 治療期間10ヵ月)
執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
上の前歯の部分矯正の治療例(Before&After)と解説
年齢・性別 | 20代女性 |
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治療期間 | 10ヵ月 |
抜歯 | 無し |
治療費(税込) | 198,000円 |
備考 | ストレートワイヤーテクニック+エッジワイズテクニック |
「翼状捻転(逆ハの字の前歯)を治したい。」という主訴で来院された患者さんです。今回のケースでは、アライナー型矯正装置かワイヤー型矯正装置かどちらの方法も選択可能でしたが、患者さんの希望によりワイヤー型の矯正装置での治療となりました。
その理由としてアライナー矯正装置の特徴から説明すると、アライナー矯正は根本的に捻転歯(捻じれた歯)の改善は不得意になります。結果、必要なアライナーの個数が増えるという点。ワイヤー型矯正装置よりも治療期間が長くなる可能性がある点。十分な治療結果が得られない可能性がある点などが挙げられます。
一方でワイヤー型矯正装置に関しては、上記の点は得意な部類となります。今回患者さんの希望として1年以内で治療を終わらせて欲しいとの事でした。その治療期間内で良好な結果を確実に得るためには、ワイヤー型矯正装置が望ましいと判断して治療を開始しました。治療期間10カ月で終了となりました。
矯正装置にはそれぞれの特徴があり特性が異なります。それらが患者さんの要望にどの程度見合うのか十分に検討する必要があります。すべての要望を受け入れる事は難しいにしろ、良好な結果を得る事は絶対条件となります。治療方法を受け入れてもらえない場合には治療しないという選択もあります。治療について十分に話し合う事がとても重要となります。