叢生・上顎前突の矯正治療例(20代女性3年)
執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
叢生・上顎前突の治療例(Before&After)と解説
年齢・性別 | 20代女性 |
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治療期間 | 3年 |
抜歯 | 無し |
治療費(税込) | 484,000円 |
備考 | ストレートワイヤーテクニック+エッジワイズテクニック |
上段初診時写真ですが、咬合面観写真より上下歯列に叢生が見られます。
下顎の咬合面写真からは左側第一小臼歯と第二小臼歯の2本が舌側に倒れ込んで歯列から外れている様子が分かります。右側においては第一小臼歯が舌側に倒れこんでいます。上顎においては前歯部に叢生が認められます。そして上顎中切歯が中に傾斜している様子が分かります。
かみ合わせは側方面観写真から1歯対1歯の関係になっており、診断は上顎前突Ⅱ級2類に分類されます。隠れ出っ歯の症例となります。かみ合わせは上顎前突を有しますが、上の前歯が中に入っているので一見出っ歯には見えません。しかし、分類すると出っ歯の分類となります。
今回は抜歯の選択はなく、下顎の舌側に倒れ込んだ小臼歯を起こして下顎の歯列を前方、側方へ出来る限り拡大します。上顎においても叢生を改善するために前方、側方への拡大を行いました。1歯対2歯のかみ合わせの関係を得るために、ディスタライザーを使用して上顎臼歯部の遠心移動も行いました。結果、抜歯することなく下段写真に示すように終了することが出来ました。