上顎前突の矯正治療例(10代女性 治療期1年7ヵ月)
執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
上顎前突の治療例(Before&After)と解説
年齢・性別 | 10代女性 |
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治療期間 | 1年7ヵ月 |
抜歯 | 無し |
治療費(税込) | 440,000円 |
備考 | 治療方法:ストレートワイヤーテクニック+エッジワイズテクニック |
上段初診時の写真より、上顎前突(上の前歯が出ている)と下顎の叢生(主に第一小臼歯が歯列からはみ出ている状態)が確認できます。そして上下前歯部の正中線のズレが確認できます。
上顎前突の特徴のひとつとして上下臼歯部の対合関係が挙げられます。本来健全な歯並びを有する場合、上顎の犬歯1本に対して下顎の犬歯と第一小臼歯の2本で、1歯対2歯の関係で噛み合う構造になっています。初診時写真の側方面観から1歯対1歯の関係になっていることが確認できます。上記を改善するために非抜歯での治療を行いました。
上下顎の拡大を積極的に行い歯を並べるためのスペースを獲得します。拡大装置にはゴムメタルワイヤーを用いました。特にゴムメタルオーバーレイアーチを付加することにより、治療期間の短縮が可能になります。顎間ゴムの使用も問題なく行ってもらうことができ、1年7か月の短期間での治療終了ができました。