子供の叢生・八重歯の矯正治療例(9歳女子 治療期間1年半)
執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
子どもの叢生・八重歯の治療例(Before&After)と解説
年齢・性別 | 9歳女子 |
---|---|
治療期間 | 1年半 |
抜歯 | なし |
治療費(税込) | 247,500円 |
備考 | 拡大床+マルチブラケットストレートワイヤーテクニック |
上下顎前歯部叢生を認めるケースです。叢生量も少なく、臼歯部のかみ合わせも問題ないと判断して拡大床による歯列拡大を始めました。8か月経過後、拡大終了して保定装置装着。 叢生を改善するためのスペースは確保できましたが歯の並びはブラケットにより並べる必要があるため、また両親の希望で今回は、上顎のみブラケットを装着してさらに治療を進めることになりました。
歯の萌出を待つため、1年4か月程経過した後にブラケット治療開始となりました。歯を並べるスペースは十分にあるため歯の捻転や叢生の改善にはそれほど時間を要しませんでした。ブラケット装着後8か月後には装置を外して保定装置装着となりました。
今回のケースでは最終的に上顎のみの治療となったために、一見歯の並びは綺麗に見えますが、下顎とのかみ合わせが不十分な点も残りました。治療計画における理想のゴールの設定と、実現可能性を十分に吟味して治療を開始することの重要性を改めて感じた一例となりました。