子供の叢生・八重歯の矯正治療例(10歳男子 治療期間5年)
執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
子どもの叢生・八重歯の治療例(Before&After)と解説
年齢・性別 | 10歳男子 |
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治療期間 | 5年(永久歯萌出まち期間、引っ越し不在期間も含む) |
抜歯 | なし |
治療費(税込) | 330,000円 |
備考 | 拡大床+マルチブラケットストレートワイヤーテクニック |
初診時、歯列不正も影響してか歯肉炎が著しく、下顎の前歯部左側中切歯においては著しく歯肉が退縮しています。また上下顎ともに前突傾向にあるため、口唇閉鎖が困難で口唇周囲筋群の緊張が認められます。
不足スペースは見た目よりも少ないために、拡大床を選択して約6か月程度拡大を行いました。その後下顎前歯部のみにブラケットを装着して叢生の改善を図りました。特に下顎の前歯部左側中切歯を早期に改善することで退縮歯肉の回復も期待しました。
その後永久歯の萌出を待つために一年ほど治療中断してから再度ブラケットを付けなおして約2年間治療が続きました。ここで引っ越しなどもあり治療終了となりました。その2年後に治療再開となり1年間治療を続けて終了となりました。
結果、下顎の前歯部左側中切歯の歯肉退縮部も十分に回復、また顔貌も初診時と見比べると
口角の下がり、無理に口を締めている様子も改善しました。矯正治療ににより、口角は上がり、口元の緊張もとれて、審美的にも機能的にも口腔周囲を含めた顔貌が正しく形成されたと思われます。