子どものすきっ歯の矯正治療例(8歳男児 治療期間2年)
執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
子どもすきっ歯の治療例(Before&After)と解説
年齢・性別 | 8歳男児 |
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治療期間 | 2年 |
抜歯 | なし |
治療費(税込) | 165,000円 |
備考 | 治療方法:閉鎖型リテーナー |
上下顎前歯部のすき間が気になるとの事で来院。舌突出癖が認められました。舌突出癖は舌で前歯を裏側から押し込む癖です。本来は、嚥下時、会話(特定の発音時)、何もしていない時において、舌先が上顎の前歯の裏の歯肉辺りに触れているのが正常です。
この上顎に舌先が触れるには、実は舌の力が必要です。正常な機能を営んでいる人では無意識に行う事なので、力を入れている感覚はありません。しかしながら未発達のこどもにおいて舌に力が無いために、本来の上顎の位置に向けて舌が持ち上がらず、そのまま前方へ突出してしまいます。
この癖はトレーニングで改善することが出来ます。今回のケースも習癖改善のトレーニングを数か月間行い改善が認められた後で、矯正装置を装着してもらい、隙間の改善も行いました。現在も混合歯列期ですが、永久歯が生えるスペースも十分にあることから、永久歯列も正常になる事が望めると考えます。