開咬の矯正治療例(11歳女性 治療期間1年9ヶ月)
執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
開咬(前歯が咬まない)の治療例(Before&After)と解説
年齢・性別 | 11歳女性 |
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治療期間 | 1年9ヶ月 |
抜歯 | なし |
治療費(税込) | 330,000円 |
備考 | ストレートワイヤーテクニック |
一見歯並びに問題ないように見えますが、実は上の前歯と下の前歯との間に隙間があり、噛んでいない状態が認められます。いわゆる軽度の開口症例となります。加えて軽度の叢生も認められるために、まず叢生の改善から始めました。
ワイヤーを行うに伴い、叢生の改善はすぐに終えることが出来ました。開口の治療には顎間ゴム(上の歯と下の歯にゴムをかけて、その弾力を利用し歯と歯を噛ませるために使用する)の仕様が不可欠になります。今回のケースでは患者さんの治療に対する姿勢も前向きで、ゴムの仕様も毎日欠かさずに装着されたそうで、早い段階で結果も現れました。軽度の開口ながら、この治療には時間がかかることが常ですが、今回は総計2年未満で治療を終了することが出来ました。
顔貌の形態もブレーキタイプに近いメジオタイプであると考え、装置撤去後の後戻りについても咬合力により許容できると判断しました。術後の経過観察による状況判断が非常に重要であると思われます。