子どもの出っ歯の矯正治療例(14歳男子 治療期間4年)
執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
子どもの出っ歯の治療例(Before&After)と解説
年齢・性別 | 14歳男子 |
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治療期間 | 4年 |
抜歯 | なし |
治療費(税込) | 440,000円 |
備考 | 埋伏犬歯の牽引外科手術+マルチブラケットストレートワイヤーテクニック |
上顎両側の犬歯が生えておらず、出っ歯になっている、また下顎の前歯の並びもガタガタしているので、全顎を綺麗に治したいということでご来院いただきました。
治療前の模型写真を見ると上顎両側犬歯の未萌出と側切歯の円錐歯(形態異常の一種で、歯の形が円錐状になる)が認められ、歯列弓の形態も上顎前突特有の三角形状になっています。また下顎の前歯部にも軽度の叢生が認められます。
基本通りに上下ともにアンカレッジ(固定源、今回は、ナンスホールディングアーチ+リンガルアーチ)をしっかりと確立したうえでのワイヤー治療となりました。ブラケット装着の1年後、大まかな歯列弓の改善と歯列のリベリング(歯列の湾曲など平らにする)を終えてからの埋伏犬歯牽引外科手術を行いました。
レントゲン写真を見ると、左側の写真、黄色まるに囲まれた歯の位置が、右、下、の写真へ移行するにあたり、横になっていた犬歯がだんだんと起き上がって、立ち上がる経過を見ることが出来ます。この間2年経過しました。あとは通常通りのワイヤーテクニックにより終了しました。円錐歯の形態も歯が並ぶと気にならなくなったようで、形態修正を加えることなく終了しました。