お口の中の細菌について まだまだつづきます
投稿日:2022年3月4日 執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
カテゴリ:院長ブログ
お口の中には数千種類の細菌が棲んでおり、常に身体の免疫と平衡関係を保っていることは、何度かお話しさせていただきましたが、今回は新たな細菌「トレポネーマ菌」についてお話します。
「トレポネーマ菌」はスピロヘータに属する細菌です。
有名なものは、現在日本において感染者が増え続けている「梅毒トレポネーマ菌」があります。
この細菌の特徴は、身体の免疫に対して応答せず、排除されずに何年も体に中に棲み続けることです。
歯周病関連細菌として「トレポネーマ・デンティコーラ」が挙げられます。
歯周ポケット内で増殖して歯周組織を破壊します!
トレポネーマ菌は、タンパク質分解酵素の「デンティリシン」を持っており、この酵素は細胞を破壊し細胞内に侵入します。そして血管内へも入り込み身体に伝播します。
そして最も恐ろしい事は、血管内へ侵入した後で、血管内壁にプラークを形成して、
「動脈硬化」を進行させて、「脳梗塞」や「心筋梗塞」を発症させます!
歯周病は全身疾患の原因と成り得ることが様々な研究で分かってきました。
お口の中はプラークが溜まらないように、常に清潔にしましょうね!
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