ラミネートべニアで歯の色変わりますが・・・
投稿日:2018年5月13日 執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
カテゴリ:院長ブログ
「歯の色が気になります、ホワイトニングではほとんど変化がありませんでした。何か良い方法がありますか?」との質問を受けました。
褐色歯と呼ばれる歯の色は文字通り褐色を成し、その色はホワイトニングなどの薬剤を用いても根本的な色の変化は見られません。現在では薬の副作用についての情報が浸透しているために、ほとんど無いと思われますが、妊婦さんがテトラサイクリンという名の抗生物質を服用することにより胎児が成長した後の永久歯に褐色歯が出現することが分かっております。
この褐色歯の色の根本解決として「ラミネートべニア法」という方法があります。歯の表層を1mm前後削り、ちょうどネイルアートの付け爪みたいに歯の表面に色を施した薄い歯を接着剤でくっ付けます。
色は激的に変わり、審美的回復が十分になされます。
しかしながらこの方法、実際に術後観察を行うと問題が多発することも事実です!
とにかく割れやすいです。かみ合わせを十分に考慮したうえで装着する必要がありますが、適応範囲はかなり狭いと考えます。特に顔貌が四角いタイプの方で前歯部がしっかりと噛んでいる方は、とても割れやすいです。
歯はミクロ単位でたわみます。そのたわんでいる状態の上に弾力性のない硬い材料が乗っていれば割れるのは当たり前とも言えます。
削る量は少なくても結果が伴わなければまったく意味がありませんので、よく審査、診断されたうえでの治療をお勧めいたします。
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