歯周病の基本治療について
投稿日:2024年5月17日 執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
カテゴリ:院長ブログ
歯周病の原因は複合的であり一つの原因に絞ることは難しいですが、その多くはバクテリアによる局所の感染から炎症への流れが原因として挙げられます。
その主たる原因であるバクテリアはどこに潜んでいるのでしょうか?
・プラーク:歯磨きを怠っている期間が長ければ長いほどプラークは堆積しやすくなります。
溜まったプラークの中には数えきれないほどのバクテリアが存在します。
・歯石 :歯石は大きく分けると2種類あります。
一つは「縁上歯石」と呼ばれるもので、歯の周りに付着する黄色っぽい塊です。
下の前歯の舌側や上の臼歯の歯の周りなど
唾液が出る穴(唾液腺)の近くにある歯の表面に付着します。
バクテリアは多数存在します。
もう一つは「縁下歯石」と呼ばれるものです。
歯と歯肉の境界付近に歯肉溝と呼ばれる2〜3m mの溝がありますが、この溝が病的に深く
なってしまった溝を歯周ポケットと呼びます。
このポケット内に潜むバクテリア群は空気がなくても生きていける
「嫌気性バクテリア」と呼ばれる毒素の高いバクテリアです。
これら嫌気性バクテリアたちが歯周病を引き起こすバクテリアと言われています。
そしてこの細菌は「縁下歯石」と呼ばれる歯石を形成します。歯周ポケット内に潜み
歯周組織を破壊していく恐ろしい細菌です。
「縁下歯石」の塊は黒くて硬く歯ブラシでは除去できません。
このような歯周病の原因を徹底的に除去していく治療が歯周基本治療となります。
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