削らない虫歯の治療について
投稿日:2020年10月18日 執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
カテゴリ:院長ブログ
サホライド虫歯の出来る部位は様々です!
これまでお話しした部位は、歯の表層であるエナメル質やその下にある組織、象牙質についてでした。
臨床においてはその他に、根面う蝕に遭遇することが往々にしてあります。
歯周病などで歯肉が退縮して歯の根が露出して、根の表面が見えてしまう事がありますがあります。その根の表層は有機成分を含んでおり、形も複雑で、表層も粗造なことからプラークも堆積しやすく、とても虫歯になりやすいのです。
一旦虫歯になるとその形態と環境から、また多くの場合痛みなく虫歯が進行することから、修復するのがとても困難になります。
虫歯にならないようにする事がとても重要となります。 削らいない治療を実践することです!
根面う蝕の治療には高濃度のフッ化物塗布が有効です。
フッ素配合(1400ppm)の歯磨剤と洗口剤(250ppm)を併用するとよいでしょう。
また小児のう蝕進行抑制に現在も頻繁に使用されている「サホライド液歯科用38%(フッ化ジアミン銀製剤)がとても有効であります。
サホライド塗布により歯質が黒くなることで敬遠されがちですが、根面う蝕の治療にはとても有効です。
歯の根にできたう蝕でお困りの方は、かかりつけ医に是非相談してください!
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