Eスペースってなんでしょうか?
投稿日:2018年3月11日 執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
カテゴリ:院長ブログ
前回、唇を閉じることで出っ歯が改善することことがある事をお伝えしましたが、出っ歯以外の歯列不正のひとつでもある叢生(歯がでこぼこに並んでいる事)についてお話したいと思います。
歯の幅の長さの合計が歯を支える骨の長さよりも長いため、言いかえれば、歯を支える骨の長さが歯の幅の長さの合計よりも短いために、歯は斜めに生えたり、重なって生えたりしてしまいます。その不揃いの状態を叢生と言いますが、自然に治ることもあります。
足りないスペースの量が5mm以上あると困難ですが、2~3mm程度ならば治ることもあります。
第二乳臼歯「E」と呼ばれる乳歯の次に生えてくる永久歯「第二小臼歯」は「E」よりも約2mmていど歯の幅の長さが短いのです。したがって下の前歯に足りないスペースを後の臼歯へ順に移動させることで足りないスペースを相殺することができるのです。これには、乳歯の早目の抜歯など、足りないスペースを後に移すように促す処置が必要になることがありますが、結果矯正器具を使用せずに叢生を改善することができる事もあります。
いずれにしても継続した観察が非常に重要ですので、お子さんの叢生が心配だと感じ始めたらご相談くださいね。
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