関節リュウマチと歯周病について
投稿日:2021年3月6日 執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
関節リュウマチは自己免疫疾患のひとつであります。関節の滑膜という部分に炎症が起こり、
「こわばり、痛み、腫れ」などが生じる病気です。
はっきりとした原因は分かりませんが、進行すると骨や関節を破壊します。
多数の研究報告から中等度から重度の歯周病患者は関節リュウマチのリスクが高いことが分かっています。
関節リュウマチと歯周病は病態、病因において共通点が多くあります!
いずれの疾患も患部に慢性的な炎症が起こっており炎症性物質などが組織破壊を引き起こします!
歯周病と関節リュウマチは双方向の関係にあると示唆されております。
関節リュウマチの治療で使用される薬剤は免疫力低下を引き起こし、歯周病を併発しやすくなります!
一方で、歯周病治療により関節リュウマチの病状が改善したという報告もあります。
歯周病治療により関節リュウマチに関わるシトルリンというアミノ酸の血中濃度の低下、
歯周病関連細菌であるP.G菌に対する血清抗体価の減少が確認されています。
少し難しいい話もありましたが、この二つの疾患は深い関係性がありますので、治療を続ける事はとても重要です。関節リュウマチは難治性の高い病気ですが様々な視点からアプローチすることが緩和に繋がると思われます。
歯周病に罹患していると思ったら早めのご相談を!
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