骨粗鬆症と歯科治療について
投稿日:2023年10月13日 執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
骨粗鬆症の治療薬(または悪性腫瘍などの治療薬)を服用している患者さんにおいて引き起こされる可能性のある
「薬剤関連顎骨壊死」、歯科治療において慎重な対応が必要となります。
注意事項として
治療薬の中断などは患者さんの判断では決して行わない事!医師の指示に従って下さい!
薬剤関連顎骨壊死は、以前は抜歯や外科処置などの観血処置が引き金となって発症すると考えられていました。薬剤服用者の抜歯後に顎骨壊死が多々見られたからです。
しかしながら多くの研究や臨床症例から抜歯をしなくても壊死が起こることがわかってきました。
現在の考えでは慢性炎症や細菌感染を起こしている状態が顎骨壊死に繋がると考えられています。
従って、骨粗鬆症の治療薬(ビスホスホネート製剤とデノスマブ製剤)を服用されている方は、
骨粗鬆症の治療を始める前に歯周病や歯の根の治療などは済ませておき、バクテリアコントロールを維持できるように、かかりつけの歯科医に管理してもらうことがとても重要となります。
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