歯ぎしりについて
投稿日:2019年9月28日 執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
カテゴリ:院長ブログ
「歯ぎしり」=「悪い癖」のイメージがありませんか?
最近の研究では、体にとってとても重要な働きである事が分かってきました。
それは「噛むことによるストレスコントロール機能」です!
特に睡眠中の歯ぎしりはストレスを発散させて、脳と身体を守るストレスマネジメント機能を担っていると考えられています。ストレスは免疫系や内分泌系に悪影響を及ぼす事は良く知られています。
そうであるとすれば、「歯ぎしり」は病気を予防することに繋がる大切な機能と考えることができます。
しかしながら「歯ぎしり」すべてが身体にとって良い影響をもたらすとは限りません。
歯を含む歯周組織に悪影響をもたらすこともあります。
一本の歯が削れてグラグラしてきているような場合は、過度に力が加わり歯とその周りの組織を侵襲しているおそれがあります。
歯が削れているが、歯列において連続性をもって歯に斜面が出来ている場合は摩耗と言い、特別問題にならない事があります。
歯のエナメル質が長期にわたりかみ合わせにより削れている場合、歯の根の周りにあるセメント質と呼ばれる組織が肥厚して、エナメル質が削れた分の高さを補正します。ホメオスタシスとよばれる機能ですね!
歯ぎしりによって削れた歯が、短期的にできたものなのか、長期にわたりできたものなのか、
見極めることにより対応が変わりますので、気になる方は一度ご相談されるとよろしいかと思います。
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