小児の虫歯予防について
投稿日:2020年5月30日 執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
カテゴリ:院長ブログ
3歳児の齲蝕罹患率は昭和40年代では90%近くありましたが、平成28年度では15.8%と著しく減少しています。これは、歯科検診をはじめとした、早期からの齲蝕予防へのアプローチが普及した結果と言えるでしょう。
現在では「3歳児での齲蝕の無い者の割合の増加」の目標値が90%達成しそうな状況です。
しかしながら齲蝕有病者率は地域差が大きく、また5歳児になると有病者率が2~3倍に高まることから
齲蝕予防の深掘りが必要であると考えられます。
齲蝕のメカニズムについては大部分の解明がなされ、Keyesによると齲蝕の3要素が示されています。
「宿主、細菌、食物」
成人の齲蝕では上記の3要素以外の様々な要因が絡んできますが、小児齲蝕においては、う蝕が発症するまでのメカニズムが比較的単純であると考えられています。
したがって、う蝕になるまでの過程を理解して、早期に予防する事で齲蝕の発生を減らすことができるのです。
次は、う蝕の原因菌、ミュータンス連鎖球菌について話いたします。
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