親知らず抜歯後の腫れや痛みについて
投稿日:2023年6月12日 執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
カテゴリ:院長ブログ
前回でお話ししたように、骨を削除したり歯肉を切開したりするような身体に侵襲が大きい処置後には「腫れ」や「痛み」を伴うことがあります。
通常抜歯の後には「お薬」が処方されます。痛み止めの頓服薬と感染予防の抗生剤です。
これらを服用しても痛みや腫れが退かない事もあります。骨を削る量が多い時などは1週間近く腫れが続くこともあります。明らかに感染が疑われる場合を除いては、身体の防御反応ですから引くのを待つしかありません。
抜歯後はどの歯においても、血液が抜歯窩を覆いますが「血餅」と呼ばれます。それが骨や歯肉に置き換わります。
「血餅」はその形を保持する事がとても大事です。「歯ブラシでこする」「強いうがい」や「乱暴な飲食」は「血餅」を剥がすことに繋がります。
「血餅」が剥がれると「ドライソケット」と言って骨がむき出しになる状態が起こりやすくなります。
ドライソケットは強い痛みを伴いますので注意が必要です!
抜歯など身体が侵襲を受けた場合には、必ずその侵襲から体を守ろうとする働きがあります。
それが「痛み」や「腫れ」となって現れます。
過度にそれらを抑えようとせず、安静を心がけ、自然に治るのを待つことが大事です。
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