歯周病は痛くないのになぜ進行してしまうのでしょう?
投稿日:2024年7月14日 執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
カテゴリ:院長ブログ
「むし歯」はご存知のようにあるラインを超えると痛みが発生します。
「歯周病」は進行しても痛みがないことが多いです。その代わりに違和感や歯肉の腫れ、口臭、出血などの炎症症状で異変に気付いて歯科医院を訪れる方は少なくありません。
いずれにしてもある程度歯周病が進行しないと気づかないケースが多いのが現状です。
どうして歯周病は痛みを生じにくいのでしょうか?
歯周組織はとても特殊な構造をしています。身体の中でそのメカニズムはそれ以外では見当たりません。
身体に炎症が起こり痛みが引き起こされたとき、その原因は炎症により血液が充満して高まる内圧による神経の圧迫です。
しかしながら歯肉において炎症が惹起された時、その特殊な構造から内圧が高まらず、結果神経は圧迫されず痛みが出にくい環境があります。
それでも歯肉が腫れて膿が溜まると痛みは出現します。ただ腫れている感じはあっても、痛みがそれほどひどくないことが多いようです。
いずれにしても歯周病かもしれないと感じた時には、早めに歯科医に相談されることをお勧めします。
歯を支える歯槽骨が残存していれば歯周病の予後は良いからです。骨がなくなると途端に悪化の経路をたどります。
誰でも起こりうる疾病ですので定期的な歯科の受診はお勧めします!
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