入れ歯の調子が悪いのは?
投稿日:2018年4月13日 執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
カテゴリ:院長ブログ
先日ある患者さんがお見えになりました。
上下顎ともに部分的な義歯を装着しておられ、当医院には10年以上来院していただいている患者さんです。いつも3か月毎くらいの間隔で来院されますが、義歯についての問題は1年に1,2回程度で、歯肉の腫れなどが主な原因です。
今回の主訴は、いつもと違う内容でした。
「右で噛むと左が浮き、左で噛むと右が浮き、そして上下の義歯の人工歯が当たるときにコツコツと高い音がして、義歯だとわかってしまうので恥ずかしく、何とかしてほしいい」とのことでした。
これまで10年以上診させていただいて初めての問いでした。
義歯の咬合面(噛むところ)は多少のすり減りは認めるものの、長い年月をかけて出来たかみ合わせが人工歯に印記され、とても良好な状態でした。
「もしかして意識的に噛み方変えてませんか?」と尋ねると
「はい、テレビで噛み方を変えないと顔がゆがむと言っていたから毎回噛み方を変えてます!」と返事が返ってきました。
ここでも何度かお伝えしましたが、成人になり左右どちらか片側的に噛むような習慣が何十年と続いている状態からいきなり、普段噛んでいない方を意識的に使うと予期せぬ事が様々に起きます。(しみる、被せ物がはずれる、詰め物が割れるなど)
具体的な理由については次回お話ししますが・・・
そんなことで、普段の噛み方に戻してもらったら、症状も見事に改善しました。
皆様も、普段無意識に噛んでいる側(習慣性咀嚼側)を意識的にそうでない側(非習慣性咀嚼側)に変えたりしないようにしてくださいね!テレビは、必ずしも正しい事は伝えませんから!
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