誤嚥性肺炎についての続き
投稿日:2026年8月8日 執筆者:院長 歯科医師 永井伸頼
「肺炎なのに、なぜ歯科医が関係するの?」と思われる方も多いかもしれません。
実は、誤嚥性肺炎を引き起こす細菌の多くは、口の中に潜んでいます。
むし歯や歯周病の原因となる細菌、そして歯と歯ぐきの間や舌の上に溜まった汚れ(歯垢・バイオフィルム)の中には、非常に多くの細菌が存在しています。お口の清潔が保たれていない状態では、こうした細菌を含む唾液が誤嚥されたとき、肺炎を発症するリスクが大幅に高まります。
私たちの口の中には、なんと300種類以上、数億から数兆もの細菌が存在していると言われています。歯磨きが不十分だったり、定期的なクリーニングを受けていなかったりすると、こうした細菌がどんどん増殖してしまいます。
逆に言えば、お口の中を清潔に保つことで、誤嚥性肺炎のリスクを大幅に下げることができるのです。実際に、介護施設での研究において、口腔ケアを丁寧に行ったグループは、そうでないグループと比べて誤嚥性肺炎の発症率が約40%低下したというデータも報告されています。
口の健康を守ることは、単に歯や歯ぐきを守るだけでなく、全身の健康を守ることに直接つながっています。歯科医院への定期通院は、歯のためだけでなく、命を守るためでもあるのです。
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